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大きな変化を迎えた小児の矯正治療
歯並びを治す治療のことを歯列矯正といいます。
その歴史はそれほど古くなく1900年代に今の矯正学の基礎が出来上がりました。顎の大きさと歯の大きさの不調和を測定し、抜歯によりその不調和を解消したのちにワイヤーを歯に固定して歯並びを整えるといったものです。この治療法は永久歯が有る程度生えそろった時期にスタートします。
まだ乳歯の残る小学生のうちは、矯正専門歯科であっても「大人の歯に生え変わるまで様子をみましょう」と説明されることがほとんどですし、私もつい5年位前まではそう言っていました。
つまり現在の矯正治療は
「悪くなった歯並びをどうやって直すか?」という問いから生まれた治療法であり、
「どうやって良い歯並びを育てるか?」という問いから生まれたものではない
ということです。
さて、ここ100年で白黒テレビは薄型LEDへ、黒電話はスマートフォンへ携帯電話、馬車はハイブリットカーへと進化しました。歯列矯正も今大きな転換期に来ています。中でも小児矯正が大きな変化を遂げようとしています。