種類や程度、年齢によって治療の方法や時期が変わります。
子供の歯並びの「不正咬合」などには様々な種類あります。小児矯正の必要性の有無、矯正の開始時期についてなど、その不正咬合の種類や、程度によって変わってきます。
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叢生(5歳から)乱杭歯(らんぐいば)
歯並びの問題で一番多いのがこの叢生です。歯が「おしくらまんじゅう」状態になってデコボコになってしまう歯並びです。原因としては、歯の大きさに対してアゴの骨が狭いために起こることがほとんどです。
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緊密歯列(5歳から)乳歯に隙間が無い
4~5歳の乳歯では、歯と歯の間に隙間があるのが正常です。
萌え変わる永久歯は、乳歯に比べ、1.3~1.5倍の大きさがあるため隙間がないと叢生になってしまいます。
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上顎前突(3歳から)出っ歯
叢生についで多いのが上顎前突出です。
実際には上顎が前に突出しているケースより、下顎の成長が十分でなかったり、上の歯が前に傾斜しているケースが多いとされています。
上顎前突は、3歳以上の指しゃぶりや口呼吸などが原因のこともあります。
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反対咬合(3歳から)受け口
歯並びの問題の中で皆さんが一番気にするのが反対咬合です。
反対咬合は、歯並びの問題の中でも一番治療・管理が難しいとされ、長期間の治療と管理が必要なことがあります。そのため、できるだけ早い時期から治療を開始する必要があります。
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過蓋咬合(6歳から)深すぎる噛み合わせ
正しい噛みあわせでは、上下の前歯はある程度重なったところで接触し、物を噛み切る役割があります。噛み合せが深すぎる場合は、下の前歯の先端は、上の歯とは接触せずに、上の歯の後ろの歯肉に当たっています。この状態では前歯でものを噛みきることはできず、食べるのが遅くなってしまいます。
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開咬(3歳から)空間ができる
奥歯はしっかり噛んでいるのに前歯が開いてしまっている状態です。 指しゃぶりや舌の位置異常が原因の場合があります。前歯でものが噛めないので「食べるのが遅い」「硬いものが苦手」になってしまいます。
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横への交叉咬合(3歳から)中心から横にズレている
上下のアゴの大きさのアンバランスなどにより噛み合せが横にずれることがあります。この状態を放置すると成長に伴ってアゴの偏位が悪化してお顔がゆがんでしまう可能性があります。とくにアゴの関節への負担も偏るため顎関節症になりやすくなったり、全身の姿勢にも影響してしまいます。
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前歯の交叉咬合(3歳から)数本だけ逆になっている
前歯の1~2本が逆になっていると、下アゴが左右へずれてしまったり、噛むたびに不適切な力が歯や顎関節にかかり、痛めてしまうため、歯や顎関節を守るために、できるだけ早く治療した方がいいとされています。ほとんどの原因は、アゴが狭く、上の前歯が「おしくらまんじゅう」で中に押し込まれることです。
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空隙歯列(8歳から)すきっぱ
特に上の前歯に隙間ができることがあります。
永久歯はサイズが大きいため、通常の萌え変わりでも一時的に前歯に隙間ができますが、のちになくなります。しかし中には歯の大きさとアゴの大きさのアンバランス、上唇の筋(上唇小帯)が太すぎたり、上アゴの中に余分な歯(過剰歯)が埋まっていたりなど治療が必要なケースもあります。
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萌出異常(発見したら早い時期から)ただしく萌出ない
特に上の前歯に隙間ができることがあります。
永久歯はサイズが大きいため、通常の萌え変わりでも一時的に前歯に隙間ができますが、のちになくなります。しかし中には歯の大きさとアゴの大きさのアンバランス、上唇の筋(上唇小帯)が太すぎたり、上アゴの中に余分な歯(過剰歯)が埋まっていたりなど治療が必要なケースもあります。